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雲州幸光打刃物 [雑記]

私が出雲に旅する前日2018年4月5日に
雲州幸光刃物(包丁製作者の楠)さんに
「かぼちゃが切れる包丁はありますか?」
電話で問い合わせたところ
楠さん「かぼちゃを切るなら、菜切り包丁かなぁ・・・。」

かぼちゃは硬いので強引に扱えば刃こぼれすると思うけど
どの包丁が適切かと言えば、やはり菜切り包丁という事でした。

そして、、、

楠さん「丁度、今、菜切り包丁を作っている最中だけど
    いつ頃、出雲の方へ来られる予定ですか?」と。
私  「実は明日・・・2018年4月6日のAM9:30に
    たたら刀剣館に行く予定です。」
楠さん「明日ですか、、、わかりました。
    明日までに何とか仕上げて、持っていきます!」と。

包丁製作にはいくつもの工程があって
1本ずつ包丁を製作するのではなく
何日間もかけて1つ1つの工程を経ながら
複数の包丁が完成する製作過程の中、
私が観光する日(翌日)に合わせて
菜切り包丁1本を仕上げてくれるというのです。
更に私がたたら刀剣館に観光する時間に合わせて
届けてくれるという驚きの対応。
ちょうど菜切り包丁を造っているまではラッキー!
ですが、前日に問い合わせをして
翌日の朝までに仕上げて、
しかも観光地まで届けてくれる・・・
どう考えても、ありえない事です!

出雲を案内してくれる友人にこの事を伝えると・・・
「いいですね~♪」と返事があったものの、
事情をあまりよく分かってないご様子(笑)

しかし、当日、楠(包丁製作者)さんと
直接お会いした際に友人の感想はと言うと・・・
「この二人、友人同士なのか?」と思われる位に
自然に会話をしていた事に驚いていました(笑)

以前の記事で軽く触れていたお約束の記事が
今回のこの記事となります。
関連記事:神社参拝弾丸ツアー in 出雲②

雲州幸光打刃物ショーケース.jpg
私は楠さんが急遽仕上げてくれた菜切り包丁の他に
三徳包丁が欲しいと伝えるとショーケースの中から
楠さん自身が選別してくれた三徳包丁を購入!
友人は、じっくりと包丁を見定めて小出刃包丁を購入。
※友人は包丁を購入する予定は全くなかったようで・・・
 でも、包丁製作者本人とお会い出来た事や
 その人柄、包丁の出来栄えを見て
 包丁を購入する事を決めたそうです。
 何を隠そうこの友人、料理人の経験があって
 包丁を見る目は厳しく良い包丁でなければ
 購入する事は無かったとの事でした。

日本刀は砂鉄を原料とした和鋼で造られていますが
この和鋼の原料から日立金属㈱が開発したのが安来鋼。
純度の高い砂鉄をたたら製鉄で玉鋼に製錬した伝統を
しっかりと受け継いでいるのが安来鋼です。

雲州幸光打刃物歴史.jpg
雲州幸光打刃物説明.jpg
奥出雲の製鉄史と鉄師.jpg
雲州幸光刃物の歴史を見ていくと
出雲4大鉄師の卜蔵家に辿り着きます。
そして、卜蔵家で用いていた炉の名称は叢雲炉。
叢雲炉・・・叢雲と言えば・・・
関連記事:神社参拝弾丸ツアー in 出雲①

天叢雲剣.jpg
天叢雲剣説明.jpg
たたら刀剣館.jpg
画像はたたら刀剣館

奥出雲での包丁は私の知る限りで2つ。
雲州忠善さんと雲州幸光さん。
どちらも素晴らしい包丁である事に変わりありませんが
鋼の材質を見ると雲州忠善さんの方は安来鋼青紙2号。
雲州幸光さんは安来鋼白紙1号。
用いる材質(鋼)の種類によって切れ味が変わるのですが
鍛治士、刃付士共に本当に一番切れる包丁と
太鼓判を押すのは白紙1号包丁です!

しかし、白紙1号包丁は切れ味は抜群ですが、
硬い為に刃こぼれしやすい傾向にあり、
手入れを怠るとすぐに錆びる扱いの難しさがあります。
冷凍食品や硬い食材を切断しようものなら
すぐに刃こぼれや刃欠けをしてしまいます。

その代わり、切れ味が抜群なので
お刺身等を切ろうものならサクサクっと切れるだけでなく
ひと味違ったお刺身を堪能する事が出来ます。
食材の繊維を潰す事無く切れる事が切れ味が良いといいます。
つまり、繊維が潰れていないので食材の持つ美味しさを
そのまま食す事が出来るので味が違ってくるのです!

雲州幸光小出刃試し切り1.jpg
雲州幸光小出刃試し切り2.jpg
雲州幸光小出刃試し切り3.jpg
画像は小出刃包丁による試し切り

料理人にとって包丁とは命であり、
武士でいう日本刀に相応します。
サクサクと切れる包丁は料理をしていて楽しいし
出来上がった料理そのものも美味しくなるのです♪
これは、食材の繊維を潰すこと無く切断出来るだけでなく
楽しみながら料理をすれば、
楽しいという気持ちのエネルギー(波動)が
料理にも伝わるからです!

漢字を分解して読み解けば食べるとは
【人】【良】に別れます。
つまり、【人】に【良い】と書いて【食】になるのです。
人にとって良い食べ物を食す事によって
健康は維持されていくのは説明するまでもありませんよね。

美味しい料理を食べると疲れが吹き飛び元気に楽しくなります。
内気だった方が社交的に、積極的に心が変化していきます。
今まで無口だった方から自然と会話が産まれ話に華が咲きます。
これは料理が芸術カテゴリに属しているからです。
私の定義する芸術とは感動する事で
感動すれば人は誰もが心が弾んでいきます♪

だから、料理人は本物の切れる包丁を求め
錆びて硬いものを切断すれば刃こぼれする
一見使い勝手の悪い包丁を愛用するのです。

日本には障子や襖のように破れやすいものを
大切に扱うという伝統文化があり、
モノを大切に扱う心、
本物を扱う事を学ぶという意味でも
本当に良い包丁です。
単なる道具ではなく、愛用していく道具といえば
文章からでも違いが伝わるでしょうか?

白紙1号の包丁は作るのが難しい為、
熟練した職人でないと製作する事が出来ず
市場に出回っている白紙1号包丁は
とても高価な値がついているのが現状です。
そんな中でお求めやすい価格設定でありながら
歴史と伝統を継承して本物の白紙1号包丁を
製作し続ける雲州幸光刃物。
リンク先:雲州幸光打刃物

出雲に行ったら是非とも手に入れたかったモノ・・・
それが私にとっての雲州幸光打刃物の包丁でした。
そしてこの包丁にある事を行うまでが
出雲旅行の1つの目的でもありました。
関連記事:神社参拝弾丸ツアー in 出雲③

本物の包丁を使って食材を切った美味しい料理を食べると
身体の中から良い感じにバイブレーションが起きて
不思議な事に物事が好転し始めていくのです♪
※コレには楽しく料理をして、真に味合わないとダメですよ?

良く切れる本物の包丁とは
食材の悪い部分を切り裂き、悪縁を断ち切り、未来を切り開くのです!

タグ:出雲
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